初めて公開されたSEO
W社は年8回、13週に1度の割合でベンダーの入れ替えを行っている。
これは極めて厳しい処置だが、認められたベンダーは「ラックージョバー方式」と呼ばれる恵まれた地位を得ることができる。
ラックとは棚、ジョバーとは貸し、つまり”棚貸し方式”だ。
この方式は、ベンダーに大型店の売場の一部についてマーチャンダイジング(MD=商品開発)のすべてを任すというもの。
任されたベンダーは問屋兼小売業になることができる。
もし、日本に本格上陸したWマートにおいて「ラックージョバー」を手に入れたベンダーは、ひょっとするとアジアだけではなく広く世界を相手に商売することができるかもしれない。
そうなると数百億円とか数千億円規模の取引になる可能性が出てくる。
一発大逆転的に事業拡大することもできるのである。
アメリカでは、こうしたベンダーのほかにぶバンザメ”のようにWマートに張り付き全米に店舗を広げたヘアサロンがある。
リジスという名の企業で、Wマートの入り口の好立地に「家族で行けるヘアサロン」をキャッチフレーズにして急激に店舗数を伸ばした。
W社の役員に特別のコネがあったからできたわけではない。
W社内に店舗を持つサロンを買収していったのだ。
マクドナルドもW社内に出店する誘惑には勝てず、1度は冷え切った関係を修復させた。
W社のPBを生産する飲料メーカーや食品メーカーは、W社向けPBの品目を拡大すると発表するだけで株価が上がる。
ゼネラルーエレクトリック(GE)も一部店舗で同社製品の専用コーナーを展開し始めている。
日本では3洋電機や船井電機が、米国での製品出荷先の大半がWマートになっている。
このようにベンダーの選択やテナント誘致には柔軟に対応するが、ただし顧客ニーズに合った製品供給や価格ニーズ、すぐれた企画・提案力がないと採用はされない。
手強い日本、その要因。
日本の流通構造における特徴は以下に絞られよう。
@世界に類を見ない製造、卸、小売りの三位一体。
この鉄のトライアングルは、高コスト構造と批判され揺らいではいるか、依然として存在する。
AW社の得意とする大量発注だけでは、価格を下げることができない構造になっている。
大量発注により価格を下げることは、日本のディスカウンターも行っているように見えるが、衣料品や100円ショップに見られる低価格は、こうしたスケールメリットによるものではなく中国生産による。
決してアメリカのような合理性によるものではない。
B欧米と比べても圧倒的にブランド信仰が強い。
このデフレ経済下でも、あのブランドならカネに糸目はつけない的な消費嗜好が存在している。
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